2011年 07月 05日
Into the woods……。
先週末のこと……。
友人3人で気侭な東北の旅をして来ました。
気侭に東北……って言ったって、秋田と青森の県境をウロウロウロウロ……(笑)
ご存知の通り、去年の8月に独立してから頑張って来ましたから。
チョッピリ自分に自分でご褒美……そんな気持ちもありました。
先ずは羽田から飛行機で三沢空港へ……。
ビーフ or チキン?……んな訳ないですよね、国内線なんだからさ(笑)
三沢は基地の街……米軍がいるんですねぇ。
日本であって日本でないようなチョッと不思議な街、空間。
そんな思いを胸に、レンタカーを借りて、一路、十和田市へ。
ランチの前に十和田市現代美術館を見学します。
ここには皆さんご存知の通り、例の巨大な老婦人のオブジェがいます(笑)
写真をお見せ出来ないのは残念ですが、3人とも口をアングリ(笑)
正面から見上げ、横に廻って舐めるように足元を見、
また裏に廻って口をポカァ〜ンと開けて見上げること十数分(笑)
物凄い精密さ、髪の毛一本1本までまるで生きているようです。
その他にも数々の面白い作品が展示されていて、
現代美術はただ眺めるだけではなく、参加する楽しさも実感しました。
さぁて、お腹空いちゃった!
ランチはレストランとかではなく、チョッと冒険して屋台風の店に。
B級グルメで有名になった「バラ焼き」。僕、全く知りませんでした……。
えっ?薔薇の花を焼いてあるの?(笑)皆さんもそう思いますよね?
綺麗な店の女性に食べ方を教えて貰いながら熱々を堪能。
いいですね、ご当地グルメって。今度、家でも再現してみようっと!
1枚目は写真は美術館で作品を見上げる親友。
自分で言うのもなんですが、なかなかいい写真だと思いませんか?
ちょっと一時期、流行ったスーパーリアリズムのイラストのよう。
この方は意外といい被写体になります。正面からカメラを向けても盗み撮りしてもGoo。
決してポーズとか取らないんですよ。人柄そのままに自然体(笑)
最後の方にも出て来ますので見て下さいね。
さてさて、腹ごしらえも出来たし、今回の旅の目的地に一目散です!
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車は十和田市から十和田湖畔へ……。
途中、奥入瀬渓流を散策しながら、繋がらない携帯電話のやり取りの末、
ザ・ピーナッツのように仲良しの美人の薔薇夫人2人と無事に合流。
いよいよ、目的地に向かってGO!です。
今回の東北の旅……。
何と言っても一番の目的は、皆さんもご存知の「花鳥渓谷」を訪れることでした。
何度も何度も計画を立て、その度に挫折して夢叶わなかった「花鳥渓谷」訪問。
訳あって惜しまれながらクローズ、そのニュースは薔薇ファンに衝撃を与えました。
その後も変わらず薔薇を慈しんで来られた木村暢子さん。
残念ながらこの春、大震災の翌日に亡くなられました。
お話ししたことがあるどころか、全く面識もなかった僕ですが、
彼女にまつわる心温まるエピソードは友人達から聞いていました。
長い長い冬ごもり……春の薔薇の支度の前に、
長年、愛おしんでくれた主を亡くした「花鳥渓谷」の薔薇たち。
「それでも薔薇は咲く……。」
再び木村さんに手を掛けて貰うのを待つように薔薇は咲く……。
今回は、木村さんと木村さんが愛した「花鳥渓谷」を偲ぶ会に、
縁あって参加させて戴きました。それが今回の旅の目的、何が何でも駆けつかなければね!
獣道をタヌキが走り抜け、イタチ?オコジョ?が僕の目の前に突如あらわれ、
僕は暫しその鮮やかな色彩に目を奪われ、彼は突然の闖入者に目を丸くします(笑)
ひんやりとした早朝の霧の中、木村さんが歩いたであろう小径をトレースする僕。
毎日、毎日、木村さんは何を思ってここを歩いたのでしょう?
果たして、僕の目に映るものは木村さんと同じに見えているでしょうか?
「Into the woods……。」
丁度、去年の今頃、三鷹である芝居を観ました。
僕の親友、常日頃、応援している岸田研二くんが出た、
「元気で行こう絶望するな、では失敬。」です。
とある地方の森に隣接した男子高……森に一人で入った人間は神隠しにあうと言う伝承。
そこで起きる不思議な出来事と、卒業して18年後の再会。
ある者は過去の記憶をなくし今に生き、またある者は過去を引きずって今も生きている……。
大人になるってどう言うこと?少年から大人になる時に失うもの、
捨てて初めて大人になれる何か……大人な年齢の俳優陣が見事に高校生に(笑)
とても感動して家路についたあれこれを思い出しながら散策しました。
薄暗い森の中、さえずる小鳥たち、カサカサ音を立てる獣道、
虫の羽音、小さな動物が僕の目の前を走り去ります。
薔薇の写真は数えるほどしかお見せ出来ません。
おそらく木村さんからOKが出るであろう写真、数枚だけお見せしようと思います。
写真を選ぶ僕の目が、いつしか木村さんの視線になっていました。
その他の写真は一心不乱に歩いた「花鳥渓谷」の森の中の写真です。
そして最後は旅の締めくくりを飾った峠から見た十和田湖……。
ではでは、恒例、吉例の手動スライドショウの始まり始まりぃ!
お断りしておきますが、写真の順番は時系列ではありません、念のため。
薔薇は逞しいです。手をかけずとも翌春には花を咲かせます。
その反面、手をかけて愛おしまなくてはいけない花、
手塩にかけなくてはいけない花だと言うことも分かりました。
相反する2つの事実。それが薔薇と言う花。
人々が夢見、叶えられなかった「花鳥渓谷」。
理想を夢見てそれを30年かかって叶えた木村さんの「花鳥渓谷」。
しっかりとこの足で歩かせて戴きました。この目で見せて戴きました。
木村さんが見たであろう景色、見えていた風景を意識しながら……。
「木村さん、僕の目には素晴らしくも、
自然な姿の薔薇たちがちゃんと見えましたよ!」
06. 07. 2011
今回の旅でお世話になった皆さん、本当にありがとうございました。
お名前は知っていても、なかなかお話しする機会のなかった方、
初めてなのにそれを感じさせない親しみの方……本当にありがとうございました。
お陰さまで長年の夢が実現しました!
Benoit。
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