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過去最悪ではないかと思われるほど不安定な天気が続いた4月。
僕等、人間の心配をよそに帳尻を合わせて咲く花々。
5月の声を聞くとそろそろ薔薇のシーズンの始まりです。

さて、今日は僕のオリジナルの薔薇のシリーズの中から
「Remi Chang」の話しを聞いて下さいね。

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僕がレミと初めて会ったのは新世紀を目前にした2000年の暮れ……。
あの年末は、親友夫妻と4人で新世紀をパリで迎えると言う趣向でした。
僕は、友人の奥さんと二人で先陣を切ってパリ入りしていたんです。
後生大事に取ってあった僕が生まれた年の
「Chateau Cheval Blanc」と「Chateau d'Yquem」を持って、
新世紀を大好きなパリで過ごす……数年前からの計画でした。
友人に、美味しくて、感じがいいからと教えられたマレ地区の中華レストラン。
レミはそこのレストランで働いていました。
彼の人柄でお客が集まって来ると言っても過言ではないくらい、
それくらい皆の人気者のレミ。後で聞く所によると、
レミの奥さんと義理のお兄さんと一緒に店を切り盛りしていたとか……。

旅先のバターたっぷりの料理に飽き、お米が恋しくなるとレミの店に通いました。
パリでは和食はお高いですから。しかも量はチョッと……パリでラーメンって言うのもねぇ(笑)
何度も通ううちに親しくなり、何回目かの夏にお願いして写真を撮らせて貰うことになったんです。
レミのレストランのランチと夜の営業時間の間、
僕が1ヶ月借りていたサン・ルイ島のアパートの部屋に来て貰い撮った写真が今日の1枚。
約2時間、僕の赤ちゃん英語で何をどうやって喋ったのか、
兎に角、リラックスして貰わなければとビールを飲みながらの撮影でしたっけ。
最後には話しながらの撮影がとても楽しく感じられ、
何と、アッと言う間にフィルム6本を撮ってしまいました(笑)

お互いに色々とあって、ここ何年も無沙汰していますが、
今回、僕の薔薇に彼の名前を付けようと思った理由はただ一つ。
レミが心に大きなダイヤモンドを持つ人だからです。
レミが優しくて感じが良く、人柄がいいのは僕の友人の間でも有名なんですが、
僕しか知らなくて、誰にも言っていないエピソードがあります。

あれは気怠い夏の午後のこと。写真を撮らせて貰うために、
ランチが終わる時間を見計らって店までレミを迎えに行った時のことでした。
偶然、僕は木陰から見てしまったんです。
レミの店の入口にフラリと立ち寄ったホームレスの人に、
レミがイヤな顔一つせず友達のように暫く会話した後、軽く肩を抱き、
別れ際に握手をすると見せて、他からは分からないように、
ポケットからお金を出して手渡していたのを……。
端から見るとそれはごくごくありふれた街角の光景ですし、
僕も初めは全く気付かなかったんです。
レミと別れた後、そのホームレスの人が握手した手を広げてみるまでは……。
見ていた僕に気付くと、レミは恥ずかしそうに頬を赤く染め、
踵を返して店の奥に引っ込んで行きました。

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僕が薔薇の交配を始めた一番の理由は、
出来た薔薇に自分で名前を付けられるからなんです。
それも、出来るなら人の名前を付けたい……そう思っています。
レミと話ししている時に趣味でやっている薔薇の交配の話しになり、

 「君の名前を僕の薔薇に付けるからね。」迷わずそう言ったのです。

これは僕とレミの男と男の約束。
レミこそ薔薇に相応しい人……僕はそう思うのです。
誰もが心に大きな宝石を持ってこの世に生まれます。
でも、その大事な宝石は無くしやすく、
無くしてしまったら2度と手に入らないのです……。
心に大きなダイヤモンドを持つ僕の親友レミ・チャン。
彼こそピンクの愛らしい薔薇に相応しいです。

これが僕とレミと薔薇「Remi Chang」の物語。
非常に個人的なエピソードですが、
薔薇の名前って元来そう言う物だと思いませんか?


27. 04. 2010


Benoit。


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by souslarose | 2010-04-27 00:00 | Under the Rose
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4月だというのに例年になく不順な天候が続きます。
名残りの桜と雪の競演……なかなか見られるものではないけれど、
「国際バラとガーデニングショウ」が1月後に控えた関係者は気が気ではないでしょう……。
ウチの薔薇も引っ越ししてきた時に付いていた蕾がピクリとも動きません(笑)

さて、昨年、春の麗らかな4月にはじめたこのブログ、
引っ越しのバタバタの間にお陰さまで1周年を迎えることが出来ました。
1周年って言ったって大した数の記事を書いて来た訳ではありません。
ポツリポツリと更新するのに身体が慣れてしまいました(笑)
元々、怠惰な性格、楽な方、楽な方に簡単に流れてしまいます。
まぁ、もう一つのブログ「匂いのいい花束。」がありますからね、
合わせ技で勘弁して貰うとしましょう(笑)
薔薇のことだけをこちらのブログに書き、
他の日々のことや猫のことを「匂いのいい花束。」に……。
自分では書く上での気持ちの整理がついてなかなか気に入っている形です。

先日、5月に発売になる僕の薔薇4種類の名前が発表になりました。
その中の赤い薔薇の名前に皆さんは「あぁ……。」と、思われたことと思います。
そう、漠然とですが一年前にこのブログをはじめた時から頭の中に、
「Under the Rose」の名前が候補にありました。
気楽に何でも言えた1年前と、自分の薔薇を売る側になった今年では僕の立場も違います。
軽々しく薔薇の事を書けなくなってしまった?でも、素晴らしい薔薇のこと、
それぞれに纏わる物語をこのブログに記して行けたらなぁ……と、思います。

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今日の写真は2002年に交配したオリジナルの薔薇のアップ。
ウォーム・ピンクにグリーンアイが覗く愛らしい薔薇。
僕の「バラ色」は正にこの色。この薔薇に一目惚れした友人もいましたっけ……。
所が、残念ながら親木がダメになってしまいました……。
この世から絶滅した薔薇……これもまた運命です。
薔薇の歴史始まって以来、こうして日の目を見ずに姿を消した薔薇は数知れません。
それもまた薔薇の持つロマンの一部分だと思います。

数限りない薔薇の物語、僕と一緒に楽しんでいきましょうね。
ポツリポツリの更新ですが、これからも隅から隅までずずずィ〜っと
御贔屓のほどをヨロシクお願いいたします!


18. 04. 2010


Benoit。


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by souslarose | 2010-04-18 21:37 | Under the Rose

New Roses 2010。

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 「あら、私、薔薇の人形を焼くわ。」

女優の結城美栄子さんが目を輝かせながらそう仰言った。
何時だったか、夕飯をご一緒した時に、
僕の薔薇の話しになり、5月の発表のことをお伝えしたんです。
結城さん、僕の薔薇が発売になると聞いて我ことのように喜んで下さり、
件の台詞になった訳です。
それから間もなく、写真の素晴らしい人形が僕の手元に届きました。
土で出来ているとは思えないほど繊細な指先、腰にあてた手の艶かしさ。
まるで往年の松坂慶子が薔薇に変身したかのような麗しい姿……。
レオタードの部分の釉薬が窯変し絶妙なグラデーションになっています。
この実に艶っぽい人形、首が外れて一輪挿しになるんですよ。
5月の僕の薔薇の発売に先立って、素晴らしいお祝いとなりました。

先ず、大事に包まれた人形を見て驚いたのは、
僕の薔薇「Bella Donna」にソックリだと言うこと。
勿論、結城さんには「Bella Donna」の写真もお見せしていません。
結城さんの中の薔薇のイメージが僕の「Bella Donna」とダブったのでしょう。

丁度いいタイミングでしたから、
編集長の玉置さんにお願いして「New Roses 2010」の、
コマツガーデンのページにこの写真を使って戴きました。
自社の宣伝のページに僕の薔薇を4品種全部紹介して下さった
コマツガーデンの後藤みどり社長に感謝するとともに、
1ページ丸々、自由にレイアウトさせてくれた玉置編集長、
そして、僕の我が侭勝手を聞いてくれたデザイナーの家常善光さんに感謝です。

デザイナーの家常さんにはもう一つお礼を言わなければいけません。
巻頭の僕の「Under the Rose」のページ、

 「バラを洗礼・命名」……。

とても素晴らしい企画ページに仕上がっています。
クレジットではアートディレクションが僕になっていますが、
実は、準備の段階から撮影、ページアップに至るまで
僕の言いたい放題、突飛な閃き、好き勝手な思いつきを軽くいなし(笑)
適当になだめすかして素敵に纏めてくれたのは彼なんです。
家常デザイナーの繊細で、かつ、ダイナミックなイマジネーションに感謝です。
それから、段取りが困難で面倒臭いお膳立てを一手に引き受けてくれて、
一発で素晴らしい写真を撮ってくれた写真家の飯野高拓さんの絶妙なカメラワーク、
次から次へと湧いて来る彼の想像力と探究心に脱帽です。
僕はただただ彼等が示してくれた幾つかの案の中から選んだだけです。

そして、どこの馬の骨とも分からない僕の薔薇に協賛して下さり、
最高級のロゼのカバを提供して下さったメルシャン(株)にお礼を申し上げたいです。
お陰さまで本当に素晴らしい記念のページになりました。
写真をご覧になった方はワインを注ぐ手元にご注意下さい。
僕の手なんですよ……小さくて大嫌いな僕の手(笑)
実は、最高級の美味しいカバ、撮影に使うのが勿体なくて、
何となく手先がへっぴり腰(笑)「あぁ、勿体ない……。」
チョロチョロチョロ……こんなんでいいですか?

 「もっと盛大に注いで下さい!」(笑)

大酒飲みの気持ちが指先に表れています(笑)

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皆さんのお陰で「Under the Rose Series」の素晴らしい門出になりました。
それから「New Roses 2010」をご覧になった方はお分かりだと思いますが、
白抜きのヘタクソな詩もどき……僕の有名な悪筆……(笑)友人からは、
 
 「まるで暗号のように読みにくい。」
 「性格丸出しの斜めでひん曲がった書体。」
 「どうやったらあんな変な字が書けるの?」……。

と、酷評される実筆の駄文が載っています。
玉置編集長にそそのかされ、家常デザイナーに煽てられ、
いい気になって愛用のモンブランで書いてはみましたが、
果たして、皆さんに解読可能だったかどうか(笑)
念のためにここに全文を記しますね。



 アンダー・ザ・ローズ……薔薇の下で……。
 薔薇の下で若者たちは愛を語らい未来を誓う……。
 薔薇の下で将軍たちは策を練り勝機を窺う……。
 薔薇の下で禁断の恋に落ちた二人は人目を忍んで密会する……。
 薔薇の下で薔薇は美酒に洗礼され名前を授かる……。

 古代から人は薔薇と共にあり、
 花を愛で、語らい慈しんで来ました。
 また、薔薇は常に人と共にあり、
 人類の歴史を温かく見守って来ました。
 薔薇に秘められた数限りない物語。
 育てる人が薔薇に籠めるそれぞれの物語……。
 アンダー・ザ・ローズ……薔薇の下で……。
 新しい薔薇の物語の第一幕の開演です。



卯月……春爛漫……。絢爛の薔薇の宴までもう少しです。


※もうスグお引っ越し……呉々もPCにメールしないように!(笑)


03. 04. 2010


Benoit。


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by souslarose | 2010-04-03 08:51 | Under the Rose

Let's talk about roses。


by ブノワ。
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