或る少年の薔薇。

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春先だったかな?「ルーシーグレイ」の美貌の奥方から、
或る少年の薔薇が発売になると聞きました。
よくよく話を聞くと、「ルーシーグレイ」でも新苗を取り扱うとのこと……。
その場で友人の分も含めて3本、注文したのは言うまでもありません。

或る少年…………。
僕が初めてその少年と会ったのは、今を遡ること7年前の西武ドームでした。
その年からオリジナルの薔薇が発売になる僕は、
仕事のない日は「コマツガーデン」のブースに詰めていたんです。
薔薇の世界は知り合いも沢山いるし、楽しみな反面、
自分の薔薇がどのように迎え入れられるか、また、果たして売れるのか?
沢山いらっしゃるお客さまにキチンと対応できるか……。
心配と不安の種は尽きませんでした。

そんな時、「コマツガーデン」の前のブースで、
一際、張り切って苗の販売をしていたのが、今日の主人公の少年。
坂野将史くんでした。少年は失礼かな?でも、その時はそう思ったのね。
少年がそのまま大人になったような雰囲気だから。
大きな声を出し、一生懸命にお客さまに対する姿勢……見ていて気持ちが良かったです。
人懐っこくてね……僕に声を掛けてくれて、
毎日ドームに行き、彼と話しをするのが楽しみになるほどでした。
僕の薔薇を買ってくれたんですよ……嬉しかったです。
僕はお返しに河合伸志さんの「真夜」を買ったんだっけ……。
名刺を貰い、電話番号を交換したりして……。
最終日に声を枯らして頑張っている姿は今でも脳裏に焼き付いています。
そんなこんな2年くらいかな?ドームで坂野くんの姿を見たのは……。
その内、年賀状を出しても戻ってくるようになり……。

数年前、ある人に連れられて訪れた「The Natural Gardens of Sakano」。
そこにいたんです。名前が変わっていました。
そう、結婚されたのね。Pちゃん、Pちゃんと愛称で呼ばれで……。
何でも、僕が行くことは内緒だったらしく、
将史くんは鳩が豆鉄砲を受けたように驚き、
そして喜んでくれたのを今でも覚えています。



今日の写真は坂野将史くんのファースト・ローズの「Primrose/プリムレーゼ」です。
僕は通常、新苗の花は咲かせませんが、
届いた3本のうちの1本の苗の蕾が開いていたので咲かせちゃいました!
まだ小さな苗ですがこの花弁の多さ!一体、何枚あるのでしょう。
新苗ですからまだまだ本来の姿ではありません。
株が大きくなると、外側の花弁が美しくカップになると思います。
決して強くはないけれど、心地よい爽やかなフルーツの匂い。
艶のある葉は、ツルツルのフラットではなく、葉脈に適度な皺が寄り、物憂い感じがします。
写真に撮ると陰影が生まれて優雅な雰囲気になるハズ。
樹系は直立型でしょうか。しっかりとした枝の先に美しい花を付けます。
自分の薔薇への愛情の現れ、ふかふかのとてもいい土を使ってあります。

あの日、嬉しそうに自分の圃場を案内してくれた将史くん。
僕のように行き当たりバッタリ、ナンチャッテ適当交配ではなく、
その薔薇、薔薇の特質や、系統立てた交配は、
確実にいい薔薇が出来る近道を行っているように思います。
あの圃場に植えられていた薔薇の中から、
こうして新しい薔薇が世に出たと思うと感慨深いものがあります。


03. 06. 2017


Benoit。
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by souslarose | 2017-06-03 20:00 | Comments(0)

Let's talk about roses。


by ブノワ。
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