2015年 05月 04日
思いはフィレンツェのモッコウバラへ……。
今年は全般的に花の開花が早いようです。
穏やかで暑いくらいの陽気が続きましたからね。
植物を仕事にされている方々は気がきじゃないでしょうね……。
予定が狂っちゃいますから。天気と植物には勝てませんものね。
さて、もう一つのブログ「匂いのいい花束。」に僕のツツジに対する熱ぅ~い思いを書きました(笑)
予定をやり繰りして清水公園にカメラを引っ掴んで走ったもう一つの理由は、
あっちゃんのブログの最後に黄色のモッコウバラの写真が載っていたからです。
皆さんは白と黄色……どっちが好きですか?満開のモッコウバラ……それはそれは見事ですよね。
可憐な花がビッシリ付いた様を見てモッコウバラを買い、
大きくなり過ぎて大変な思いをされた方も一杯いると思います(笑)
今日は清水公園の黄色のモッコウバラの写真を見てくださいね。
あれはもう10年以上前でしょうか……。
年末年始にパリのベルシー駅から夜行でフィレンツェに入り、
1週間、明けても暮れても美術三昧した時のこと。
ボッティッチェリやフラアンジェリコを目の当たりにし、
イタリア絵画の歴史に改めて感動した後、チョッと気になる美術館に行ったのです。
ピッティ宮はラファエロなどの泰西名画で有名ですが、
実はその3階に素晴らしいイタリア現代絵画が多数収蔵されているんです。
フランスから世界に波及した印象派……イタリアの印象派がメインです。
まだ時間的な余裕があると思って入館しましたが、
僕以外には誰もいない館内……僕が観終わった部屋からバタンバタンと扉が閉まります(笑)
背後に迫る閉め出されの危機!(笑)お尻に扉の音を聞きながら、
ハイハイ、お時間取らせません。追い立てられるように鑑賞し、
圧倒的な質と量に感動も冷めぬ足で、フラフラと庭を散策してポッカリと出た小さなテラス。
思わず、オールドローズだけの小さな薔薇園がありました。
1月のことですから、花どころか葉も落ちて色味はまったくありません。
花後に切り戻されぬまま放置さられた花は黴びてもいます。
でも、シーズン全盛期の素晴らしさを伺わせるに十分な雰囲気。
切り立った城壁から遥か向こうを見渡せば、トスカーナの丘陵地帯とオリーブの古木の畑……。
靄がかかり、傾いた日差し、恋人たちの寛ぐ姿と、僕の脱ぎ捨てたダウンの上で丸くなる野良猫(笑)
そして、入り口の方を振り向けば、僕の手首よりも太く大きく育った、
モッコウバラが壁一面に雄大に誘引されていましたっけ……。
勿論、花は咲いていませんでしたが、ひび割れて皮が剥けた木肌、
特徴のある葉など、どう見てもモッコウバラでした。
咲いたら見事でしょうね……白?黄色?何色なのでしょうか。
それを確かめる日は来るのか?果たして僕がフィレンツェの土を再び踏む日が来るのでしょうか……。
05. 05. 2015
Benoit。
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