大成功のバラ栽培。

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 「ねぇ、イングリッシュローズの中で何が一番お好き?」

僕を可愛がってくれているゴージャス薔薇ずっこけマダムが仰言った。

 「1本だけって言うのは無理だけど……『Barbara Austin』かな。」

と、僕。

 「まぁ……あれね。うどん粉が酷くてアタクシ格下げしたの。
  引っこ抜いて鉢上げして玄関の外に出しちゃったわ。」

 「・・・・・・・・・・・・・。」

その翌年、嬉々とした満面の笑顔でマダムが仰言った。

 「『Barbara Austin』って本当に素晴らしい薔薇ね!
  今年は美しく咲いたから庭の一番いい所に地植えにしたの!
  ほほほほほほほほほほほほほほほほ♪」

 「あれ……去年はお気に召さずに格下げして玄関外に放置でしょう?(苦笑)」

 「いいぇ!『Barbara Austin』は本当に素晴らしい薔薇よ!アタクシ大好き!」



秋の薔薇シーズンの始まりを告げるように、
人気の木村卓巧さんの「大成功のバラ栽培」が満を持して発売になりました。
早速、手に取って読んでみます。
栽培方法や系統の紹介、とても分かりやすく解説されています。
僕のように、ギリギリの水やりと思い出したかのような施肥しかしない人でも大丈夫。
剪定ばさみが見付からないからと、手元にあった太刀ばさみで剪定しちゃうような僕でも大丈夫(笑)
どうも植物は苦手と言うブラックフィンガーな人はチョイと不安がよぎるし、
もっと強烈で、触るもの全てを枯らす漆黒フィンガーな方は無理かもしれないけど(笑)
木村さんの懇切丁寧な解説を読めば苦労しなくても気軽に薔薇の栽培が楽しめそうです。
また新たに薔薇の魅力を幾つか発見したような気がします。
薔薇の育てやすさを4段階に分類た項目をしっかり読み、
その品種に適した管理をすれば美しい薔薇に出会うことが出来そうです。
少なくとも冒頭の会話のような、思ったように花が咲かないからと、
薔薇を引っこ抜いて鉢上げしたり地におろしたりを繰り返し(笑)
薔薇本来の栽培条件を無視した無謀な管理をしなくて済みそう……。
薔薇だって色々です。光を好む種類、半日陰が好ましい種類、
肥料の多い少ない……その外、薔薇の性質を知ることが薔薇栽培の第一歩ですもんね。
木村さんの「大成功のバラ栽培」を読んでいて目から鱗が落ちることが沢山!
大成功のバラ栽培は間違いなしです。

それから素晴らしいのは写真家の福岡将之さんの写真ね。
1冊、ほぼ100%福岡さんの手による写真で本に統一感が出ています。
普通はあちこちから写真を借りたりしてバラつきが残念な本が多々ありますからね。
木村さんの文章を読んで合点が行くのもよし、
まるで写真集のように福岡さんの写真を楽しむのもよし……。
1冊で色々な楽しみ方が出来る本になっています。
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さて、内容については皆さん実際に手にして戴き読んで貰うとして、
いい機会ですからチョッと木村さんの薔薇について書いてみたいと思います。

薔薇の作出……その殆どの部分は人間の思惑通りに行かない部分、
大自然の采配(薔薇の神様のご意向)によることが大きいのですが、
実は、その人間の手による僅かな部分が非常に大事だったりします。
薔薇に何を夢見て交配をするのか?そのためには何と何を掛け合わせるか?
花の美しさだけではなく耐病性を持たせるには?匂いはどう遺伝させる?
新しく咲いた薔薇の中からどの薔薇を選抜するのか……。
幾ら大自然の摂理とはいえ、ミニ薔薇からツル薔薇は生まれないし、またその反対も然り。
交配をするには薔薇に対する深い知識が必要になってきます。
僕みたいに手当たり次第、行き当りばったり、気分で交配している人は論外ね(笑)
その点、木村さんが作る薔薇は美しいだけではなく、
生産者の経験と立場から見た栽培しやすさを前提にした素晴らしい薔薇だと思います。
この薔薇とこの薔薇を掛け合わせるとこんな薔薇が出来る……。
僕の交配みたいに出たとこ勝負、蓋を開けてアッと驚く為五郎じゃなくて(笑)
木村さんはある程度、交配という作業を自在に操っているのではないか、
高い確率に基づいた交配、1+1=2ではなく、3にも4にもなる交配……僕はそう思います。
選抜される薔薇も木村さんの人柄がとても良く出ていて素敵です。
素直で逞しく、花弁はしっとりと柔らかで、人を驚かす変化球ではなく直球勝負。
万人に受け入れられる薔薇の要素を幾つも秘めています。

木村さんって意外にアカデミック?!怒られるかな?(笑)
バラ塾にで交配のお話を聞いた時、メンデルの法則とか出てきたものね。
木村さんの初期の薔薇に見られる「薔薇の姿」としてのバラつき(多彩さ)が、
ある薔薇を境に一気にまとまりを見せるようになりました。
僕は密かに僕が名付け親になった「Cecile de Volanges」辺りから?と思うのですが。
木村さんの薔薇のブランド「Rosa Orientis」を代表する、
木村さんの自信作、「大成功のバラ栽培」の表紙を飾った「Mon Cœur」なんだと思います。
「Mon Cœur」……日本のみならず世界に通用する薔薇……。
木村さんの薔薇が世界のスタートラインに立った記念すべき素晴らしい薔薇だと僕は思います。
世界の薔薇コンクールで木村さんの薔薇が名を轟かすのも近い将来のことでしょう。
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今日の写真は僕が撮った「Mon Cœur」を何枚か。
福岡さんの表紙の写真には遥か及びませんが、何となく雰囲気が近いものを2枚。
それから最後の1枚は、僕が撮るとこんな感じ……の1枚(笑)
バックが黒い写真は「厳禁よっ!」と、安藤さんにキツく言い渡されています(笑)


バンバン薔薇を枯らせて失敗ばかりだった人も、
薔薇上級者の方も、秋の夜長に「大成功のバラ栽培」を読み、
来シーズンは美しく満開の薔薇を楽しみましょう!


12. 10. 2013


Benoit。


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by souslarose | 2013-10-12 00:00 | Raindrops on Roses

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