Benoit Magimel と言う名の薔薇。

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「My GARDEN 54号」にて僕の薔薇の名前が発表になりました。
皆さん、色々な感想を持たれたようで、
お話を伺うたびに「フムフム……。」楽しく聴かせて戴いています。

さて、「My GARDEN」のそれぞれの薔薇のキャプションにも
品種の解説に添えて簡単な名前の由来を書きましたが、
これから4回にわたってそれぞれの薔薇について、
「僕の物語」を書いてみたいと思います。
今日は巻紙的に長いですよ!覚悟して読んで下さいね(笑)

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先ず初回の今日は、薔薇の名前を決めるにあたって、
一番、劇的&感動ものだった「Benoit Magimel」について……。

この白い薔薇、モダン・ローズとオールドローズの掛け合わせによって、
両親とは似ても似つかない薔薇に生ま変わりました。
初めに見た時に、誰か人の名前を付けたい……そう思ったのです。
パッと浮かんだのはフランスの俳優ブノワ・マジメルでした。
そう、女優というより男優のイメージを感じたんですね。
ハンサムで演技力抜群の若きフランスの俳優ブノワ・マジメル……。
僕は一度、4年前のフランス映画祭でブノワ・マジメルにお目にかかっています。
お目にかかったと言うのは少し語弊があるかな……。
映画の上映の後に長蛇の列に並んでサイン貰ったんです。
長くなりますから、興奮の様子は以前の記事を読んで貰うとして(笑)、
会話の中で薔薇に名前をつけることを快諾してくれたブノワ・マジメルですが、
その薔薇が実際に世に出る、販売されるとなると話は別です。
去年の11月に改めて諸々の書類と薔薇の写真を数枚、
「My GARDEN 52号」と「アンを探して」のパンフレット、
それから手紙……これは、所謂、ビジネス・レターの形式はとらずファンレター。
あと、僕の写真!例の著者近影(笑)だって、OKしたものの、
彼だって相手が一体どんな人か知りたいだろうし……。
(OKした後で髭のオッサンだと知ったらイヤでしょう?)
それらをEMSでフランスのエージェントに送った訳です。


だけど、いつになっても梨のツブテ……エージェントの担当の女性は、

 「彼にはキチンと伝えたわ。もし興味を持ったら連絡が行くから待っていて。」

と、ニベもありません。
いかにもフランス女性らしく自信たっぷり「私の仕事はしてるわよ!」って(笑)
「My GARDEN」で薔薇の名前を発表すると決めていましたから、
当然、締切がありますね……これはきっと返事は来ない……。
覚悟を決めて代わりの名前を探し始めたのが原稿締切の2週間前。
代わりの名前って言ったってねぇ……スッカリその気でしたから(笑)
登録商標の先生に相談し、二転三転どころか六転くらいして、
ようやく気に入った名前を見つけました。
(この名前はいつか他の薔薇に使うので内緒!)
原稿を書き替え編集部に送り、レイアウトに原稿を流したものをチェック。
最終の赤字を入れてホッとしていたある日……。

その日は偶然にも仕事が午前中で終わり、昼過ぎに帰宅しました。
いつもはあまり開けないポストを開けて中を覗いて見ると……。
何と、請求書の山に紛れて(笑)フランスからの手紙が……。
差出人の名前を見ると……な、な、な、な、何とブノワ・マジメルからの手紙!
三段跳びで階段を上がり(笑)戯れつく猫を足でいらい(笑)
慌てて封を切ると、そこにはこんな内容の実筆の手紙が入っていました。


 「先ず、僕の英語、上手くなくてゴメンなさいね。
  貴方の手紙を読んで感激しました。薔薇に僕の名前を付けてくれるとか……。
  これ以上、光栄なことはありません。是非、宜しくお願いします。
  貴方が申し出てくれたお礼の件ですが、僕はいいから日本の恵まれない子たちや、
  貴方が必要と思う団体に寄付してください。
  それから一つお願いがあります。僕の名前が付いた薔薇を一輪、
  ドライになっちゃうけど小箱に入れて送ってくれませんか。
  貴方の大きな大きな成功を心より願っています。」


か、か、か、可愛らしいですよね。ピュアで清々しい手紙でした。
カァ〜っと頭に血が上りますね(笑)天下のブノワ・マジメルから実筆の手紙。
寄付の件は1988年の彼の出世作、「人生は長く静かな河」で、
不幸な生い立ちのモモ少年を演じた彼ならではの優しい提案?
チラリとそんな事も頭をかすめたりもしましたが、
その次に、真っ先に頭に浮かんだのが、
まだ「My GARDEN」の原稿の差し替えが間に合うだろうか……と、言うこと。
安藤編集長に電話をすべく携帯電話に手を伸ばしましたが、
待てよ、もう一回、手紙の内容をよく読んで、
どこかに否定の単語がないかどうか調べます(笑)
電話口の安藤編集長は、一瞬、驚いたものの、
終始、落ち着いてにこやかに対応してくれました。
先ず、印刷会社に連絡してくれたんですが、折り返し電話がかかって来てビックリ。
なんと面付けを終え最終の校正を済ませたら印刷に回る寸前だったそうです。
20分だけ時間を貰い、慌てて原稿を書き替えようと焦るものの、
頭の中は真っ白(笑)そう言う時に限って掛かってくる友人からの電話、
膝に載って来て邪魔をする猫軍団(笑)どうにかこうにか原稿を書きあげ、
メールで安藤編集長宛てに送り終えた時の脱力感(笑)
そのドタバタの結果が皆さんが御覧になった「My GARDEN」と言う訳です。

しかし僕って何という強運の持ち主!
ギリギリで本当に願った名前を薔薇に付けることが出来ました。
エージェントの住所を調べてくれたフランスの親友夫妻。
手紙を翻訳してくれた悪友の私設秘書(笑)、
キッチリと仕事をこなしてくれたエージェントの女性、
ギリギリのドタバタにイヤな顔一つせず対応してくれた安藤編集長と
印刷会社の担当者の方々、本当にありがとうございました。
あと、仕事が半日で終わったことも!終わるのが一時間でも遅かったら
ブノワ・マジメルの薔薇はこの世に誕生しなかった訳ですから……。

そして誰より、薔薇に名前を付けることを許して下さった
ブノワ・マジメルに感謝、感謝!貴方のお陰で胸に小さな灯が点りました。
単純な僕は、既に彼とマブ達になった気分です(笑)
5月の薔薇の時期には一番美しい一輪を小箱に入れて贈りましょう。
映画「カサブランカ」の最後の台詞を添えようかな?(笑)
ルイをブノワに替えて……。

 「Benoit, I think this is the beginning of a beautiful friendship.....」

これが僕とブノワ・マジメルと薔薇「Benoit Magimel」の物語。
誰のものでもない僕達だけの物語。
何れこのドタバタをブノワ・マジメルご本人に伝えましょう。
さて、次にこの薔薇を手にしてご自分の物語を作るのは貴方です!


03. 28. 2010


Benoit。


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by souslarose | 2010-03-28 00:00 | Under the Rose

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