麗しのPaul's Early Blush。

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我が家の冬のバルコニーには色がない……。
こまめに手入れをし、季節季節の草花を慈しんでいる人の庭とは全く違う。
薔薇のシーズンでさえそれなりにしかならないのに、
普段は全く手入れをしない我家のバルコニーはヒドイのです(笑)

赤く紅葉した薔薇の葉、まだ完全に色付いていないオリーブの実、
小さいけど真っ赤に熟したノイバラの実……それらが僅かな彩りなんですが、
その実も小鳥たちに啄まれ随分と減って来ました。
さて、先日のこと。冬場のお決まり、週一回の薔薇の水やりの時、
一番端のバルコニーの片隅を見やると、一際、鮮やかな色が目に飛び込んで来ました。
近くまで寄ってみると、その鮮やかな色は「Paul's Early Blush」の熟した実4つでした。

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つい先日、人気誌「My GARDEN/No.53 早春号」に、
「僕のいちばん好きな薔薇?それはね……。」と題して、
2ページほどオールドローズに関して好き勝手を書かせて戴きました。
リストアップの時、色々と好きな薔薇が脳裏をかすめましたが、
一応、オールドローズと謳われている以上、薔薇の世界では一般的な
「La France」より以前の薔薇に限定して品種選びをしないといけません。
当然、1893年に発表された「Paul's Early Blush」は、
リストから後ろ髪を引かれる思いで落ちます(笑)
でもこの薔薇、ブノワ。さん、大好きなのです(笑)
1893年、イギリスのジョージ・ポール Jr. 作出、
ハイブリッド・パーペチュアルになる「Paul's Early Blush」。
淡いピンクのやや大振りの花が咲きます。
刺は多いものの、薔薇ですからね、刺があるのは当たり前、
薔薇好きたるもの刺も薔薇の最大の美点として愛でなければいけません(笑)
まるでジョン・シンガー・サージャントの傑作、肖像画の最高峰、
「Lady Agnew of Lochnaw」が着ているドレスのようなピンク、
上質のシルクのように柔らかで滑らかな花弁、
高芯剣弁が特徴であるモダンローズと古の薔薇を繋ぐ花様、
大きくタップリとした明るい葉、上品でスッキリした匂いも魅力です。
上手く伸ばせばショート・クライマーとしても使えます。
残念ながら、そんな繊細な花弁ですから雨には弱いのですが……。

さて、そこまで褒めそやすとなると……、
そう、当然、今までに毎年〜交配に使ってきました。
所が、途中までは実がプックリと膨らむのですが、
夏以降、次々にダメになってしまいます。
母木にしてもダメ、花粉を使ってもダメ、どの組み合わせもダメ……。
一般に薔薇は受粉しやすい植物だと言われています。
ただ、美しさの極みの薔薇、完璧な薔薇はなかなか子孫を残さない傾向にある……。
この「Paul's Early Blush」もその 中の一本なのかもしれません。
半ば諦めかけた時に見付けた赤く熟した4つの実。
どうやら僕が交配したものではなく、自然受粉のようでした。
いそいそと実をカットして部屋に入り、ナイフで実を割ってみると…….
中には一粒も実が入っていませんでした……。
そうなんです、実が膨らんだからと言って中に種が入っているとは限らないのです。
あ〜ぁ、ガッカリ(笑)やっぱりダメなのかなぁ……。

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写真は春の終わりからグングン伸びたシュートの先に咲いた「Paul's Early Blush」。
下に横顔を見せているのがハーディ作出の「Gloire de France」。
どうです、恐ろしいくらいに綺麗でしょう?



01. 15. 2010


Benoit。


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by souslarose | 2010-01-15 00:00 | Under the Rose

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