1900年。

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一般にオールド・ローズとモダン・ローズの境目になるのは1867年、
ジャン・バプチスト・ギヨー作出の「La France」だと言われています。
モダン・ローズ……ハイブリッド・ティの特徴である高芯剣弁、
華麗にして繊細、繰り返し咲き性に優れ、類い稀なる素晴らしい匂い……。
歴史に残る銘花であることは誰も異存がないでしょう。
何を隠そうこの僕も「La France」の大ファンで、
家のバルコニーでも栽培しているくらいです。
多い年で年に5回、その素晴らしい姿を見せてくれました。

ただ「La France」の出現で、オールド・ローズともダン・ローズの
境目をキッパリと線引き出来るものでしょうか?(笑)
じゃあ、その一年前の薔薇はオールド・ローズで翌年からがモダン・ローズ?
随分と強引で大雑把な線引きですね。中には「Mme. Caroline Testou」を
モダン・ローズ第一号だと言う人もいます。
まぁ、その辺は各々の意見があるからいいとして、
僕の中のオールド・ローズとモダン・ローズの境目は1900年、
大体、20世紀に入ってから発表された薔薇がモダン・ローズ……。
アバウトですがそんな感じに思っています。
いいんです、大体で、この世の中、確実な物なんてないんですから。

1900年……ベルナルド・ベルトルッチの傑作「1900年」と言う作品もありました。
イタリアの田舎の村の畑の中を「ヴェルディが死んだ!ヴェルディが死んだ!」と、
少年が叫びながら村に戻って行く冒頭……農園主と労働者の青年の友情を、
イタリアの歴史に絡めて描いた傑作……上演時間は5時間くらいありましたね。

今、薔薇の目覚ましい進化の真っ只中にいる僕達。
あと100年して今を振り返った時、どの薔薇がターニング・ポイント、
線引きの薔薇になるでしょうねぇ。皆さんそれぞれ思うところはあるでしょうけど、
僕はイングリッシュ・ローズの「Constance Spry」がその薔薇のような気がしてなりません。
何故なら、薔薇の歴史を変えたイングリッシュ・ローズの第一号の薔薇だから。
イングリッシュ・ローズと言うカテゴリーの中で言えば、黄色の代表作、
「Golden Celebration」がターニング・ポイントじゃないかなぁ……。
そんな気がするんです。交配親としてと言う意味もありますけれどね。
何と言ってもイングリッシュ・ローズの最大の功績は、
黄色の薔薇の素晴らしいラインナップであることは間違いありませんし、
「Golden Celebration」以降、イングリッシュ・ローズの姿と色味が、
劇的に変わったのは事実ですから……。

あと100年長生きして今を振り返ってみたいな……そんな気がします(笑)
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今日の1枚目の写真は「匂いのいい花束。」に続いて2度目の登場「La France」です。
2枚目の写真は一株でこんなに!圧巻の花付きでしょう?
花弁の先端をクルリと巻いた絵に描いたような高芯剣弁の完璧な姿。
少し淡めの葉の色、細立ちの枝振り、そして、蜂蜜にレモンを漬けたかのような
強烈で甘い匂い……ある種、薔薇の完成形。歴史に残る薔薇です。


23. 12. 2009


Benoit。


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Commented by at 2009-12-24 17:21 x
Benoit。さん、こんにちは。

「My GARDEN」買いましたよ!母と二人で、楽しく見ています。
母はずっと、Benoit。さんのことを大野さんだと思っていたらしく、話がかみ合わなくなってはじめて気がつきました。
Benoit。なら300歳までも大丈夫そうですよ!
薔薇の中でたまにお昼寝すると、その間だけ時間が止まっていそうではないですか。
素敵なクリスマスプレゼントをありがとうございます。
>蜂蜜にレモンを漬けたかのような強烈で甘い匂い…… 
は~うっとりしますねえ。
Commented by MAKI at 2009-12-25 00:18 x
清々しいってこういうかんじでしょうか。
La Franceって俯いてるイメージだったので、新鮮です。
後光が差してるような美しさ!

でも一体どうしてこの複雑な造形が作り出されたのか、
本当に不思議です。
子供のころ薔薇の絵を描こうと思っても、
難しくてうまく書けなかったのを思い出します。
その頃は、
剣弁高芯の薔薇しか見ることがありませんでしたからね。

イングリッシュ・ローズって、
確かにターニングポイントでしょうね。
それこそ潮が変わったというように、
アンティークタッチにトレンドがシフトしたのでしょうから。
でも、21世紀を代表する薔薇となると....

ああ、それはブノワ。さんが今から作るんでしたね!
Commented by ムー at 2009-12-26 00:01 x
ラ・フランスといえば大好きな洋梨!
バラのラ・フランスは実物を見たことが無いんです。
ハイブリットティってドカンと少し咲くものだと思ってました。
一株からこんなに沢山咲かせてもいいんですか?

その昔オールドローズに慣れていた当時の人は、このバラを見た時驚いたでしょうねー。
とりもなおさず、父の庭のバラがバラだと思っていた私がイングリッシュローズを見た時の驚きです。
初心者の私の庭はイングリッシュローズ。フレンチローズ。オールドローズ。なんですが、
最近ハイブリットティもボチボチ買っています。
何しろ良く咲いてくれるんですよねー、真面目なバラです。
図体ばかりでかいくせにちっとも咲かないナエマなんか見てると見習え!と言いたくなります。
始めてから二年でこれって、私の周期は短すぎ?







Commented by cream tea at 2009-12-26 16:50 x
こんにちは。
この時代に薔薇を楽しめる私たちは、ありがたいことに
先人たちの努力と情熱の産物として、
大きな薔薇の流れをいろいろな意味で俯瞰することができますね。 
情報とともに、実物もすぐに入手できる時代を
かつての薔薇人たちが見たら、驚くと思います。
今の時代は後世にどう映るのでしょうね。
ブノワさんの薔薇が、どこかの庭で古株になって咲いて
あの時代の薔薇なのよ、なんて語られて・・・いいいですね~。

二枚目の写真のラ・フランスはすごいですね~!
堂々とした咲きっぷりですね。
大喜びで咲き誇って、ご主人様に褒めてもらうのを
喜んでいるんじゃないかしら♪
あの巻きの感じ・・・非の打ちどころがないです。
葉の色、形も好きです。
そして香り!残される条件がそろってますよね。
Commented by souslarose at 2009-12-27 14:34
碧さんへ。
こんにちは。お元気ですか?メッセージどうもありがとうございます。
ポカポカの日曜日、既に一杯やってご機嫌なブノワ。さんです(笑)
大野耕生さんとブノワ。さん!そう、良く似ていますからね(笑)お母さま素敵な間違いをなさる方ですねぇ。訂正しなくても良かったのに(笑)現実を見せてあげる必要はありませんから(笑)所で、長生きはすると思いますが、300歳はどうかなぁ……生き血でも吸わないとダメでしょう?(笑)「La France」は本当に素敵な薔薇ですよ。育てやすいし丈夫だし。機会があったら是非!

Benoit。
Commented by souslarose at 2009-12-27 17:04
MAKIさんへ。
こんにちは。お元気ですか?メッセージどうもありがとうございます。
「La France」は細立ちなんですよ。花茎がしっかりしているのでしょうね。「La France」は「Mme. Falcot」の実生です。偶然なんですね。その辺も驚きの一つです。矢張り、自然の力って凄いです。僕なんかほんの薔薇の世界の末席に連なる者、精々、その歴史を汚すことの内容にしないといけません……そうそう、薔薇の絵って難しいですよね。特に最近の薔薇って難しいかもしれません。薔薇の世界、価値観を変えたイングリッシュ・ローズ、もっともっと評価されてもいいと思うんですけど……。

Benoit。
Commented by rosedeco at 2009-12-28 17:28
ブノワ。さんこんばんわ。
最近、ページを開くと更新されていて、とてもも嬉しいです。
長ければ長いほど(^^)

ゴールデン・セレブレーションが黄色い薔薇のターニングポイントとは興味深いです・・・
そして、下のお写真!ラ・フランスの美点を集結させたような素晴らしい写真ですね!
私もこの薔薇の芯のある細枝がとても好きです。
あと、開ききった時のはなびらがクルクルで特別に美しい。
今日はゴールデン・セレブレーションの交配を調べながら眠りにつきたいと思います…

忙しい年末年始、お体(飲みすぎ)ご自愛くださいね。


Commented by souslarose at 2009-12-29 06:20
ムーさんへ。
おはようございます。いつも素敵なメッセージどうもありがとう!
そう、ドカーンって言うイメージありますよね(笑)でも、大きな薔薇園で素晴らしい手入れを施されている所は花をタップリと付け、巨大な庭としてのスケールで言うとその大きさがイヤじゃないのですが、こと、個人の庭となると、そのドカーンが結構重たく感じますよね。花首しっかりとしているし。「La France」はどこかはんなり、やっぱりオールドとモダンの端境期の薔薇だと感じさせてくれます。イングリッシュ・ローズは80年代に入ってからが凄いですね。今の薔薇の主流からするとチョッと外れるのかもしれませんが、素晴らしい薔薇が勢揃い、でも、この時期の薔薇すら手に入りにくくなって来ています。大元のオースチンにも苗がなかったりするらしいです……それって絶滅じゃない?簡単過ぎますよね。「Nahema」咲きませんか?(笑)薔薇の中には充分な大きさに成長するまでなかなか花を付けない種類があります。特にツルっぽくなる薔薇はそう。もう数年、可愛がってあげてみて下さい。

Benoit。
Commented by souslarose at 2009-12-29 06:28
cream teaさんへ。
おはようございます。メッセージどうもありがとうございます。
「La France」……恐るべき薔薇だと思います。どの部分を取っても非の打ち所がありませんもんね。これが交配したものではなく「Mme. Falcot」の実生だと言うことが大自然の神秘を感じます。そう言えば、過日訪れたリヨンのギヨー氏もこの「La France」のことは随分と誇らし気に言っていましたね。矢張り、薔薇の世界に身を置くものにとってモダン・ローズの第一号の称号ほど身に余る名誉は無いはずですから。さてさて、100年200年後はどうなっているでしょうね?今の時代の数年で入れ替わってしまう薔薇の種類と僕達薔薇ファンの移り気……少し異常な気もするのですが、薔薇の歴史の一頁に名前すら残さず消えていく薔薇も多いことでしょう。人々の記憶にも残らない薔薇……チョッと哀しいですね。僕の薔薇、世界のどこかの庭の隅で咲いていてくれれば……作った者のささやかな希望です。サァて、今日は仕事納め、頑張るとしますか!

Benoit。
Commented by souslarose at 2009-12-30 08:41
歩夢さんへ。
おはようございます。メッセージどうもありがとう!
今日から休みなのに早起き……何だか貧乏性ですね(笑)毎日の決まったことを淡々とこなしてPCに向かっています。最近はスッカリ更新がなくなってしまいました……前は毎日だったんですよ!凄いでしょう?しかも長文の巻き紙状態(笑)来年はもう少し頻繁に更新出来るように頑張りますね。さて「Golden Celebration」……僕の勝手な考えですけどね、ターニング・ポイントとの薔薇じゃないかって思っています。特に匂いがね……いつだったか切ってバルコニーに落としっ放しの花を友人が拾ってクンクンしていましたっけ(笑)「La France」は一番いい時の1枚です。ある意味、完璧な薔薇ですよね。所で、毎日〜飲んだくれていることをどうしてご存知なんでしょう?(笑)ご心配ありがとう。でも、大丈夫、翌日には残らない体質なので……。

Benoit。
by souslarose | 2009-12-23 00:00 | Under the Rose | Comments(10)

Let's talk about roses。


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